kuraruk.blog

見聞きして考えた事を綴ってます。趣味です。

見えない誰かではなく、目の前の。

メルカリで服が売れた。
売れると思っていなかったので、連絡が入った時はびっくり。

以前であれば、捨てるか古着屋で売って、服を断捨離していた。
けれど、今回売れた服は、とあるアニメーション作品とコラボしたパーカーで。
捨てるにも古着屋へ売るにも勿体無いような気がして、フリマアプリで売ってみたのだ。

古着屋で売る時は、
「あぁ、この服達は、誰かの手元に渡るのだろうか。それともこの店内で売れずに処分されてしまうのだろうか。」
なんて、帰り道で思ってしまう。

ただ、捨てれば、「バイバイ」だけで終わっていたものなのに。
古着屋で売るのは、名残惜しく、「どこかで元気でやれよ」と少し突き放したかのような。
なんて。

売れた経験が私の中で蓄積される。
「見えない誰かに渡るよりも、目の前のその人に届いた方が、そいつはまだまだ続いていく。」
そんな事を思う。

発送を終えて、今一度クローゼットを見渡して仕分けをする。

向こう1年は着そうな服。
フリマアプリで売ってみる服。
実家に送って母か祖母に着てもらえれば良いなと思う服。
近所で仲良くしてもらってるおばちゃんに譲る服。
おつかれさまと捨てる服。

捨てる服は、ゴミ袋に突っ込んでしまうのではなくて、裁断してウエスにでもしてしまおう。布となっても最後まで役に立ってね、なんて。

心なしか気持ちが軽くなった。
それじゃあまた、新しい何かをお迎えしようか。

語れない卓上のサクセスストーリー

 

こうつぶやいてしまったように、そんな中学生活を送った。
中二病全開かつ学力面で成績が乏しくなかった私にとって、中学生活において最も生き生きしていた時間は、間違いなく部活動であった。*1
 
県内最弱の女子卓球部。
3年の先輩達が引退した後、新しく部長になったたった1人の2年生。
先輩をサポートしつつ、県クラスへレベルアップしようと誓い合った私達1年生。
部活漬けの毎日。1軍と2軍でひらくレベル差。
季節が巡り、新しく入部したたった1人の県トップレベルの新1年生。
月日を重ねる毎に1軍と2軍で広がる確執。。。
勝ち取った県大会決勝トーナメント
 
何かの漫画を読んでいるかのような、登場人物達とストーリーが展開されていた時間。
 
「あぁ、これを漫画にしたら、面白いだろうな。でもピンポンがあるから売れないな〜〜〜」
なんて球を打ち返す。
 
私は、1軍補欠兼マネージャー役として立ち回っていた。
同期の1軍と2軍、両メンバーとも仲が良く、前後のたった1人の先輩と後輩とも仲が良かった。
普段の練習が楽しい分、広がる確執に耐えられず、どこか浮世離れした行動をとっていたのも事実である。
 
そういうこともあり、これをより掘り下げて表立って語ってしまうと、当時の誰かが傷ついてしまう。
「過去の話なんだから笑い事に変えてしまえば良いのだよ。」と思われるかもしれないが、傷つく・傷つかないは、私が判断する内容ではなく、読者たるその人だ。
そんな事を気にしていたら創作もなにもないのだけど、私は故意に傷つけるのは、二度としたくない。
 
それでも何故、こうして書いているかというと、
やはり濃密で稀有な体験だったって事をちゃんと残しておきたかったのだ。
 
中学時代は暗黒期で思い出したくないのだが、全てをブラックボックスに入れるのは間違っていて。
今、1つずつ紐解いていくと、大切な何かが詰まっていて、今へのヒントになってる。
そんな思いでいっぱいなのだ。
 

 

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+++ 以下反転 +++
 
語れない理由として、直接のチームメイトではないが、
関係者の1人が若くして亡くなっているからというのもある。
 
弔いのために語るのは、なんだか誰かの傷をえぐってしまいそうで。
それは私自身もそうなのだけれど。
 
ただ、彼は、私達にとって、間違いなく味方であり口下手で心優しきヒーローだった。
 
だからこそ、彼が今、この世にいない事が惜しく、何より自らの手で幕を終わらせてしまった事実が10年近く経った今も受け入れ難い。
 
++++++++++++++
 

*1: 勉強が楽しくなったのは、高校生になってからで。正に十五志学だ。 

「選んだことだから」

「運があったから」

「タイミングだよ」

 

それを表すには、いくつもの解があるだろうけど

「呼ばれていた」

これは全ての根底にあるような気がするのだ

 

今、ここにいるのは、「呼ばれていた」からだ。

次のステージに進む時は、次のステージにある何かに「呼ばれている」んだろう。

だから動くのだ。

 

そんな事を知人の行く末を見て思い、また自分に照らしあわせる。