kuraruk.blog

見聞きして考えた事を綴ってます。趣味です。

鈍刀

「大剣を持ってるのに、使い方が分からないんだね、クッラちゃんは。それとも自分の装備にさえ気がついてないような状態なのかな、今が。」

 

かつての人達になんとなく言われていた事。

直近の人達に改めて言われた事。

今までの物事を総括するかのように彼女は言い放つ。

 

「根っからのライター」と自ら言った彼女は、文鳥のように言葉を扱う二人の男の子を育てる母だ。生まれて数ヶ月の首が座った赤子を抱っこさせてもらった。初めて会ったのは、もう3年も前か。長い付き合いな人なんだろうな、と改めて思う。

 

*****

 

「あなたは太陽みたいだよ。ぽかぽかする。そしてスポンジなんだね〜なんでも吸収しちゃうんだ。」

 

かつてその人は言った。

年頃の娘さんを二人育てる母だ。震災を現地で経験した姿は、強く柔らかく気高く逞ましく。娘さんが美術系の高校に進学する時にアドバイスを求められた。「不得手な私が言うのもあれですが、どれだけ観れるかですよ、本当に。」なんて言う。

今は自分のスペースで、食べ事であり、物事を生み出す彼女は、ある種の見える人。いろんな世界と繋がってるんだろうなと思う。故にビーガンなんだろうなとも思う。

 

*****

 

最近いつも以上に"シュンシュン"とオノマトペが響き渡るように脳内で高速回転している。

スイッチの仕様を変えたのが良いのか、何かに一極集中せずにどれかが疎かになる現象は、少しずつ、本当に少しずつだけど改善されている。*1

動く分、立ち止まる時間は確保しないといけない。無理矢理にでも。動き続けたら見える物もある分、失う物あるのだから。ギブアンドテイクは変わらない摂理だ、きっと。

 

*****

 

「今の世の中は情報に溢れてるんです。探せば出てくる。だからこそ、『やる』か『やらない』かのどちらかなんです。そしてこれが僕の『やった』結果ですね。」

とあるオーナーは意気揚々と言った。そのお店の内装も外装も全て1人で手がけられている。リノベ、DIY、1人で全てするなんて、相当な気力と体力がいるだろう。彼はそれを3年かけてやったのだ。店の名前や料理より内装外装を語る口は饒舌だった。

f:id:kuraruk:20170226015411j:image

 

*****

 

私の装備は、どうにも、「鈍刀」のようだ。

大きさはまだ分かっていないんだけど、鈍らなのは分かる。

元々は怠惰な人間だ。気が緩むと一気に底辺に墜ちる事ぐらい、自分が一番分かってる。

だからこそ、振り回しては見るものの、上手く扱えずだんだん鈍らになっているようだ。

うーむ。このままじゃ周りにも余波があるし、自分自身も装備を理解しないまま生きるのは良くないなぁ、と。

 

*****

 

「装備が分からない?じゃあ、人に聞いてみると言いよ。友達でも、会社の人でも。自分の事は他人が教えてくれるよ。自分を決めるのは自分でもあり、他人なんだから。」

私の装備は何なのかな。この「鈍刀」の正体は何かな。

 

理解する事から始めて、そして磨き上げたい。

何もしないままでは、いつまでも「鈍刀」なのだ。

ならば、『やる』。やって、「鈍刀」と向き合おう。正体が分かってから、より磨き上げるように道具を揃えよう。

いつだって自分との対話も脳内会議も必要だ。そして、それをしてから周りにも開くのだ。内で滞っていてはならない。相互関係、循環するからこそ、次の何かが見えてくるのだ。その方がいろいろと健全でより良い方向に進む。そういう事だ。

*1:例えば構築に集中してる時は、コミュニケーションが疎かになるとか。実際に進めなければならないやりとりも、すみません、をして途絶えてるケースが多い。当たり前の事を当たり前に出来ない事が多々ある。放置してても意味ないので、意識的にコントロールしてる。たまに全ての脳内スイッチが落ちる時もあるけど。