"「ドメインを買う」というのは、「インターネットに住所をもつ」という事じゃない?"
目の前のその人が言うのは、かつて誰かに言われたような事だった。
その人は、「tofubeatsの記事を読んで、そう思い立ってさ、買ったんだよね。」と言っていたが、私は尊敬していた兄貴分のような東京のクリエイター先生に言われた事だったのだ。
無から有を生み出すような人達は、似たような事を言うのだ、とその瞬間思った。
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私がドメイン買ったのは、2010年だか、2011年だかの事で。
おそらくfacebookを始めて数ヶ月後かどうかだったと記憶している。
去年数ヶ月失効してしまったが、取り戻したので、ずっとこのドメインを使っている。
今は、どこのサーバーにもサービスにも連携してなくて、少しだけ宙に浮いた状態だ。*1
それまでは、いろんなサービスを利用して自分の場を持っていた。
「kuraruk」というのは、twitterを始める際に使い始めたアカウントで。以降は、全てこのアカウント。以前は、というと、過去を辿ると小学5,6年生の話のようだ。
私は、昔も今も未来も、インターネットに、少しずつ自分の場を作る。
目の前のその人に聞いた。
「既存のサービスではなく、何故ドメインを?」
「既存のサービスも良いんだけどね。自分の家が欲しかったんだ。既存のサービスは、言わば賃貸住宅。ドメインを手に入れる事で私の家を建てたかったんだよね。」
その言葉を聞いて、ドメインを購入した当初の気持ちが蘇る。
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私がドメインを買った理由は、自分の作品・活動をまとめたポートフォリオを作りたかったからだ。
大学生だった当時、就活目的で作成していた。
最初はFlashで作っていたが、時代の流れと共に、wordpressを導入して、htmlとcssを組んで、誰にも指摘されるわけじゃないから、自分がやりたいようにデザインして。。。
なんて。
就活目的ではあったが、自分の場を作る事は楽しかった。自分だけの創作の時間に没頭する事は何時だって楽しい。楽しいという気持ちは、忘れてはいけないのだ。
ドメインとサーバーを失効した際に、私の場は、更地に戻った。
データのバックアップは適度にあったし、そこまで更新をしていたわけでもなかった。
ただ、今までそこにあったものがなくなるのは、寂しいな。やっぱり。
ドメインを復活させた際に、いろいろと構想をしていて。
「簡単なもので良い。このブログのRSSを取得して、Ajaxでサイトに紐付けて呼び出す事ぐらいなら行けるでしょう。」
とかとか。
本来ならば2月末に公開する予定だった。
ついでに言うと作りたかったブログテーマがある。
しかし、業務の忙しさに感けて、自分の場を作る事を疎かにしていたのだ。
それが出来ない仕事量だった、という事もある。
うん。そうなんだけどさ。結局、そんなの言い訳に過ぎないんだ。
この行動は日常生活を送る私自身と何一つ変わっていない。
私は結局、自分の事を大事に出来ていないのだな、なんて改めて自覚している。
人間性を捧げられる人間でいたかった。私は、何本かネジが欠落している自覚はあるけど、やっぱり人間性を捧げる事は無理なんだなぁ。とはいえど、人間らしくなれるか、と言われると足りてない部分があるんだよなぁ。
なんて。
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私がこのブログを始めたのには、
自分の場に閉じこもるんじゃなくて、少しだけ開かれた賃貸住宅で、自分にも誰かにも見てもらえる場を作りたかったからのように思っている。
ブログを書く理由は、だいたい未来の自分に向けてで、たまに不特定多数の誰かだ。
そして、この場を消すのも余程の理由がない限り、しないだろうな〜なんて気持ち。
媒体を変えずにこうして1年以上、続いた。
続いた。それだけで素敵な事だ。
長く使えるものを使いたい。でも新しい物事を生み出したい。
それが私の根幹なのかもしれないな、と、この文章を綴りながら思ったのだ。
それに気づいただけでも良いんだよ。
人は気づいて失っていく。
気づいた事を幸せだと思おう。教えられた事を幸せだと思おう。
それだけできっと世界は優しくなるはずだから。