空の底
夢なんだけど。
見下ろした景色は、空の底のようだった。
見下ろしているんだけど、見上げているような錯覚になる。だまし絵のような世界。
青々とした木々の中心部に小さな湖。
その水面に映る空は、雲の流れを時の流れを映し、1秒たりとも同じ表情は無い。
「うわっー!日本にこんな場所あったんだ!!」
と夢の中なのに叫んでる。
この景色を収めたいのに、収める機械を麓に置いてしまってきた。
「取ってくる!」
と同行していた知人2人を残し、登って来た道を駆け降りる。
駆け降りた先は地下鉄のホーム。
ダンジョンのように入り組んだその中からコインロッカーを探す。
そうか、これは夢か。
と思ってしまって目が覚めてしまった。
もう一度、空の底には行けるだろうか。
それとも現実で見えるのだろうか。
そんな感じ。